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日本野球の判定の仕方は遅れているのか?

審判の判断というのはあらゆるスポーツにおいて優先されるものではありますが、その結果誤審となってしまった場合はあらゆる方向から非難をされるようになります。その誤審のシーンをたびたび見てしまうのが露出度の高い野球です。その野球の判定システムは遅れているという意見が出ているのです。

■アメリカにすべてをなぞるのは良くないが…

多くの日本人がメジャーリーグで活躍するようになったため、今から20年前のような状況と比べるとメジャーリーグを見る人の割合は確実に増えたのではないでしょうか。

ファンというのは球団につくものでもありますが、一個人につくものでもありますので、対象となる選手がメジャーで戦っているという状況になることでそのチームの試合を見るようになったという方も多いはずです。

そのような人たちはメジャーの試合をよく見るようになるので、日本の野球との差異を見つけることが多くなります。その差異の中でよく話題となるのが審判についての事柄です。

アメリカではチャレンジ制度というのが導入されているのに対し、日本ではフェンス際に飛んだ打球や本塁打、そしてクロスプレーにおけるコリジョンルールなどに限ってビデオ判定できるシステムとなっているので、メジャーリーグに見慣れている人たちはこの部分に何かやきもきする気持ちを抱えるようになってしまいます。

日本野球が主体の人からすると、チャレンジ制度で試合が止まることに忌避感を覚えてしまう方もいるようですが、誤審が覆るのなら良いという意見もたくさんあるのも事実となっております。

■メジャーの判定技術はハイテク

アメリカ国内においても誤審問題は非常に大きく取り上げられる時代となっていたので、誤審対策は急務となっておりました。その対策として乗り出したのがチャレンジ制度だったのですが、その規模が日本ではほとんど再現できないだろうと言われるレベルなのです。

まず、MLBでは全30カ所のメジャー球場から送られてくる試合映像をニューヨークにオペレーション・センターを建設して確認するようにしました。つまり、確認するためにそれ専用の施設を作り上げたということです。さらに、このセンター内部でより精度を高めて確認ができるように1球場につき約12台のカメラがあらゆるプレーを観察して撮影するシステムとなっております。

このシステムはすぐに完成するものではなく作成にだいたい7年の歳月がかかったと言われており、さらには数十億円の費用がかかったのです。ようするに、莫大な時間と予算をかけて作り上げたシステムなので、「明日から始めよう」で気軽にできるシステムではないということになります。

ビデオ判定を導入してほしいという意見は各方面から出ておりますが、本気で誤審を無くしたいというのなら、プロ野球に関わる全ての人たちが協力しないとここまでのシステム構築はできないということをファンの方々も理解していただきたいです。