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誤診がつきもののサッカーで痛恨だった2010年予選

どのような協議にも存在している審判ですが、あらゆる協議に使う道具や人、そしてシステムの進化から審判の眼だけではどうしようもない領域に突入しつつあると言われております。そのため、旧態依然の状態では世紀の大誤審が増えてしまうのです。その筆頭が2009年11月18日に行われた2010年W杯南アフリカ大会欧州地区予選プレーオフの「フランス対アイルランド」にあります。

 

■フランス対アイルランドは一生の傷になる遺恨試合

 

一部選手によって大けがを負わされたとか、ファンが暴徒と化して乱闘騒ぎになってしまったとか、発煙筒を大量に投げ込まれてしまって試合どころではなくなってしまったといった遺恨試合は大量にありますが、これは世紀の大誤審による遺恨試合となってしまったものです。しかも、この試合がワールドカップに出場できるかどうかが決まる欧州地区予選プレーオフだったので、大問題となります。

 

その事件の内容をざっくりと説明すると、ホーム&アウェイで行われる欧州地区予選プレーオフにおいての第二戦目で、決着がつかずに延長に突入して、フランスが延長戦で勝利した試合に発生します。この決勝点をアシストしたティエリ・アンリ選手がオフサイドポジションにいたのにオフサイドを取られず、さらには明らかに二回もハンドを行ったのに無視されたというものです。

 

画像や動画を見てもらうと解るのですが、怪しいとかそういうレベルではなくルールを覚えたての小学生でも間違いなくハンドだと解るほどの致命的な誤審です。汚いプレーを行うことも多いアンリ選手ではありますが、この時ばかりはまずいと感じたらしく、後日謝罪しております。

 

アイルランド側からすると完全に誤審によって敗北してしまったので全く納得することができず、再戦要求を何度も行うことになるのですがFIFA側はそれを完全に無視し、「審判の決定が最終的なもの」の一言で終わらせます。

 

あまりにも怒りの治まらないアイルランド側はビデオ判定導入など誤審防止検討の必要性を強く訴えて、誤審を無くすように強く要請するようになるのです。

 

■自国民からすると納得できない

 

他の国で起きている問題なので、そこまで日本人の方々は興味がないかもしれませんが、もし日本代表が最終予選で負ければ予選敗退という試合において明らかな誤審で負けたとなった場合は、大問題となって一生忘れないと思います。そしてその誤審をした審判の名前も一生残ることになるでしょうし、誤審防止のために最新のテクノロジー導入を考える人も増えるはずです。

 

また、いくら訴えても再戦が不可能で、意見が通らない状態になってしまった場合は抗議活動すら始まるのではないでしょうか。日本の場合はデモなどは少ないのでおそらく小さなもので終わるでしょうが、アイルランド側のサポーターはフランス大使館前で抗議活動を行い大問題となります。

 

噂では、法的手続きを取らないよう求めたFIFA側が多額の金銭でアイルランドサッカー協会を買収したという黒い話も流れてきており、いかに大きなトラブルだったのかが解ってしまうものなのです。一説によると500万ユーロも支払ったと言われております。