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イギリスのユーロ離脱はサッカー界にも大ショック

2016年には様々なショックなニュースが報道されましたが、その中に一つにイギリスのユーロ圏離脱があります。このショックはイギリス中を駆け巡りましたが、サッカーファンにも大きなショックとなっているのです。それはこれからプレミアリーグはどうなっていくのかという問題です。

 

■労働者の移動の自由の原則から漏れることになる

 

イングランド・プレミアリーグであそこまで外国籍の選手たちが活躍できている理由の一つに、ユーロ圏にイギリスが入っていたからという部分があります。ユーロ圏に入っている国は「労働者の移動の自由の原則」を持つことになるので、EU加盟国出身の方なら就労ビザを用意することなく簡単に移籍することが可能となっておりました。

 

しかし、ユーロ圏から離脱することでこの「労働者の移動の自由の原則」から漏れます。これから漏れるようになるということはイギリス独特の条件をクリアできていない選手は就労ビザを発行してもらう必要があり、発行されない選手が大量に出てしまうことになるでしょう。

 

この条件はFIFAランク1-10位の国の選手なら直近2年で30%、11-20位では45%、21-30位では60%、31-50位は75%以上の代表の試合に出場している必要があるというもので、日本人の多くがこの壁に引っ掛かるのでプレミアリーグでプレイすることがほとんどできていないのです。

 

■イングランド・プレミアリーグに外国人枠は無い?

 

イングランド・プレミアリーグに外国人枠はありません。その代りに2010年に施行された「ホームグロウンルール」というものがあります。国籍にかかわらず21歳の誕生日を迎えるシーズン終了までにイングランドかウェールズのチームで3シーズンほどプレイしている選手を8名ほど用意する必要があるというルールです。トップチーム25人中8人となるので若手の育成を考えてのルールなのでしょう。

 

しかし、日本人が若手として3年間向こうでプレイをするとはなかなか考えにくいので、基本的な考え方は就労ビザの取得になると思います。

 

先ほどの、ホームグロウンルールに該当しないすべての選手は就労ビザを取得できるかどうかの審査が必要になるので、そこから漏れてしまった選手は国外退去になってしまうのではないでしょうか。

 

それ以外にもユーロ離脱に伴って確実に発生すると言われているのが、ポンド安です。ポンドが安くなるということはイギリスから見た外貨が高くなってしまうということなので、他の国々から選手を獲得するのが困難になります。逆に言えば、選手が出ていく可能性も高まるということです。

 

■プレミアリーグはどうなるのか

 

豊富な資金力から多くの選手を獲得してきたプレミアリーグですが、ユーロ離脱によってこの流れが非常に大きく変わってくると言われております。このまま何の対策もうたないでいると、確実にプレミアリーグの格が低下してしまうことになりかねません。そうならないようにするためにも、イングランドサッカー協会は何らかの改革が必須となるでしょう。