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カミングアウトの前にクリアすること

必ずしなくてはいけない、ということではありませんが、LGBTの人が直面する問題として家族や友人へのカミングアウトがあります。若いうちは隠し通せたとしても、社会に出て自分らしい生き方、という部分を考えた時にカミングアウトしてしまった方が心の負担も少ないのではないかと感じる人もいます。
ただ、カミングアウトをすること自体もかなり心の負担が生じてきます。
友人に嫌われてしまうのではないか、家族を悲しませてしまうのではないか、というような言いようにない恐怖に包まれてきます。そのようなストレスからカミングアウトをせずに自分を隠して、何食わぬ顔をして生きていこうと思う人すらいます。
しかし、せっかく生まれてきたのですから、自分らしさや素直になることを第一に考えるのは何も悪いことではありません。むしろ、自分を偽り続けている方が笑顔も減っていきますし、幸せになれるはずなのになれない気がして生きていくことに消極的にもなりかねません。
こうした心の負担というのは何もしない状態でカミングアウトしたとしてもなかなか上手に話せなかったり、困難に直面してしまう可能性もあります。そのため、きちんとカミングアウトをする前に自分なりにクリアしておくポイントを理解してください。

まず、とても大切なことは自分に自信を持つことです。
LGBTの人はよく自分が他の人とは違うと感じて自信を失ってしまいます。自分に自信がない状態で自分を表現することは難しいですし、理解されにくいです。そのため、例えば何かのスキルを身につけてみたりすると効果的です。
何か誇れるものが一つでもあると人間は自然と笑みがこぼれ、自分自身に対しての評価が高まります。
また、LGBTの友人を作るというのも非常に大切です。
同じ境遇じゃなくては分かり合えないことも多いですし、何か傷ついた時には支えになってくれます。カミングアウトした友人の話を聞くことも有効ですし、何よりも自分の居場所があり、一人じゃないということを気付かせてくれる存在が友人です。

このように失わない絶対的なものや場所を確保した上で友人や家族にカミングアウトをするともし何か悲しいことが起きたとしても立ち直ることができます。気持ちの面で理解しておくことは、カミングアウトをすると一定数の友人が離れていく可能性があるということです。
知った途端に態度を変えていなくなってしまう人も中にはいることはきちんと理解した上で、本当の友人というのはどのようなセクシュアリティを持っていたとしても変わらない態度を取ってくれます。
そのため、態度を変えてしまった人のことを最初は気になってしまいますが、そういう人は希薄な付き合いだったのだと割り切る勇気も必要です。
心の痛みを伴ってカミングアウトした先にはこれからの自分らしく生きることへの幸せが待っています。

また、もし身近にLGBTなのではないかと感じる友人がいたとして、その人に自然な形で話せる時にLGBTに偏見はないと伝えてみてください。そうした心遣いがカミングアウトをする勇気に繋がっていきます。