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サッカーにビデオ判定を入れるのは悪なのか

野球やサッカーは非常に誤審の多いスポーツです。誤審もそのスポーツの醍醐味という意見もありますが、誤審は絶対になくしたほうが良いという意見ももちろんたくさんあります。そこで、今回はサッカーにおけるビデオ判定について考えていきます。

■賛成派もいれば反対派もいる

サッカーは基本的に野球やアメフトのようにゲームが中断されるスポーツではありません。そのため、判定などのシステムでゲームを中断するのは大問題であるというのが反対派の意見です。この反対派の意見は非常に納得できるものではありますが、誤審のせいでぶち壊しになった試合は非常にたくさんあり、悪影響を受けた側のサポーターは一生忘れなくなるので、その人たち側からすれば反対派の意見は一蹴されてしまうでしょう。

サッカー日本代表の試合でも大きな誤審が相次いでいますが、予選突破できるかできないかがかかっている重大な試合で誤審で負けたので敗退となってしまった場合は、日本国民のほとんどが「ビデオ判定を導入しろ」という意見も増えると思われます。

この賛成派の意見も反対派の意見もどちらも正論であるがゆえに、なかなかビデオ判定のシステムはサッカー界に導入されないものなのです。しかし、クラブW杯2016において試験的にビデオ判定システムを導入することとなります。

■その名も映像副審

ビデオ判定導入反対派の意見は試合の流れが判定で止まってしまうことを危惧しているのが多かったのですが、そのことは大会運営側やFIFAもよく分かっているようで、できる限り止めないような仕組みで導入しようと動いているようです。

そのやり方は試合のあらゆる画像を確認できる映像室に副審を配備して、試合の影響が大きい判定について現場の審判団にビデオ判定の結果を無線で伝えるというものです。最終的な判定は主審となっているようですが、今までの誤審の大半は「その判定の現場を直視できていない」か「早すぎて見えていない」の2択だったので、確実に見て判断できる人を用意して現場に情報を伝えられる状況を作り上げるのは良いことだと思います。

もちろん、試合のスピードを落とさないようにして誤審を減らすことは非常に重要な要素ではありますが、これは何よりも審判を守ることに繋がるのではないでしょうか。

誤審をしてしまった審判というのは一生ファンから悪い意味で覚えられますし、悪名として残り続けることとなってしまいます。いわゆる「○○戦で誤審した人」というイメージが一生消えないのです。

一部の過激な国では、誤審をしてしまった場合命を狙われる可能性すらあります。そのため、審判員を守るための護衛が付くことだってあるのです。

このようなトラブルの原因となってしまうのが誤審ですので、正確な判定ができるテクノロジーの導入は審判を守るという意味でも重要な要素となってきます。ビデオ判定全てに委ねるのは問題ですが、現場にいた審判が見えなかったような瞬間に関してはビデオの力を使えるのはありと言えるのではないでしょうか。