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便利すぎる世の中への警告、運送編

世の中は常に進化をしており、便利なものはより便利に、今までなかったものは新たに追加するようにバージョンアップと性能アップをし続けております。しかし、その進化によって悪影響を受ける分野も確実に存在するのです。そこで、今回は最近話題となった運送関連トラブルについて考えていきます。

■ネット通販は非常に便利になったが…

あらゆるものが便利になった現代社会において、もっともその便利さが痛感できるものはネット通販による宅配サービスではないでしょうか。いまではあらゆるものが大手通販サイトを使えば手に入るので、わざわざ買い物に出かけることは無いという人だっているでしょう。

特に便利なのが時間指定配送とか、特急配送といったもので、一部の品物なら頼んだ翌日に送付してもらうことだってできるのです。このシステムができた当初はあらゆる人たちから称賛をあびることになり、喜び勇んで使われるようになったのですが、便利すぎるがゆえに多くの方々が使う機能となってしまいました

■使う人が多くなるとどうなるのか

ネット通販でものを購入し、すぐに送り届けてもらえる世の中は本当に便利ではありますが、その便利さゆえに使用者が爆発的に増えます。そのしわ寄せは必ず出てくるものなのです。それが今回は運送業者ということになってしまいました。

働く人々というのはそれこそ急に生えてくるものではありませんので、仕事量が爆発的に増えてしまったらキャパシティーオーバーとなってしまって、従業員から悲鳴が出るようになるでしょう。運送業はブラックなんていう人もたくさんいますが、そのように言っている人たちもその運送業で働いている人たちの恩恵を確実に受けているのです。

実際に、この負荷増大に耐えられなくなったとある運送業者は当日配達から撤退に追い込まれます。ドライバーの負担軽減のためのやむを得ない処置なのでしょうが、便利すぎるがゆえに使いすぎた代償がこのようなところに来ているのです。

■便利すぎると使う人が増えるのは当たり前だが…

便利なものを使いたくなる心理は当たり前で、誰もが不便なシステムを好き好んで使うはずがありません。しかし、園便利なシステムの裏には過酷な労働環境に追い込まれている人たちがいるのでは、それは豊かさとはかけ離れているものだと言わざるをえません。

誰かの労働が現実社会のあらゆるところの下支えになっているのはよく理解されていることでしょうが、一部の支えている箇所にあらゆる人たちが乗っかってしまうと耐えきれなくなってしまって折れてしまうものなのです。

アメリカでもネット通販業界は拡大の一途をたどっているので、世界的な流れとして変えられないものではあるのでしょうが、一部の方々に負担になりすぎるシステムはできる限り削除していかないといけないのではないでしょうか。そうしないと、今回のような騒動は再び巻き起こり、繰り返し労働者に負担がかかりすぎる世の中になってしまいます。