正看護師が国家資格であるのに対し、准看護師は都道府県資格ですが、実際に働いてみればその違いを感じることはほとんどありません。しかし近年では准看護師の養成制度は廃止傾向となっています。
働く上では正看護師でも准看護師でも業務内容に大きな違いはありません。しかしキャリアアップという面においては、准看護師には不利といえるでしょう。より豊富な知識や経験があり、現場でバリバリ活躍している人でもあっても、なかなか出世というのは難しいのが現状です。
リーダー業務や責任者などになることはほとんどないといっていいでしょう。もちろん中には、准看護師でもリーダー業務を任されている病院も少ないですがあります。
業務上でできない仕事の代表は「管理職」ということになりますが、准看護師ができないわけではないけれど苦手とする仕事があります。それは記録物作成です。
これは教育課程の違いによるものでしょう。准看護師の教育課程では実習時間がとても多いため、技術面ではとても長けているといえます が、大学などではそれ以外の教育もしっかり時間をとって行われるため、アセスメントや記録の方法、パソコン操作なども学ぶことができます。そのため電子カ ルテへの対応力などは追い付かないものがあります。最近ではクリニックや個人病院でも電子カルテを導入しているところが多いため、求人の注意書きに「電子 カルテ導入」とあえて記載してあるのはそのためと思われます。
准看護師の派遣求人は多く存在します。中には「准看護師募集」としている求人もあるくらいです。規模の大きい病院ではあまり求人が多いとはいえませ んが、クリニックや中小規模の病院であれば即戦力として働けて技術力もある准看護師は重宝されます。またコスト的にも正看護師を雇うよりはやや低めの賃金 で雇えることも理由として挙げられるでしょう。
では准看護師のお給料事情はどうなっているのでしょうか。
やはりここはどうしても正看護師よりも低くなってしまうのが現実です。平均すると月収で5万円前後、時給にすると200～300円程度は低くなってしまうようです。これは資格の違いとして仕方のないことですが、介護系のお仕事だとほとんど差がないところもあるようです。
准看護師で派遣という働き方を選択することで、働きながら正看護師の資格を取るための勉強をしたり、家事や育児を第一優先にして自分のできる範囲で 働くことができます。全く働かないのもつまらないから、少し小遣い稼ぎにという方もいるでしょう。求人は多くあるため、プライベートを大切にしながら働く ことができます。
准看護師でも派遣として働けることがわかっていただけたでしょうか。 まずは転職サイトに登録し、自分にあった求人を見つけることが大切です。
