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妊娠初期に欠かせない葉酸

妊娠したことのある人や、子どもが欲しいと考えている人は「葉酸」という栄養素は聞いたことがある人が多いと思います。この葉酸は細胞を増殖させるのに必要なDNAの合成を促す栄養素なのです。このことから、妊娠前から摂ると良いとされていて、妊娠初期には絶対欠かせない栄養素です。

 

●葉酸

葉酸はビタミンの一種です。ビタミンにも種類が多くありますが、葉酸は水溶性のビタミンB群の一種なのです。この葉酸は植物に多く含まれています。葉酸不足は貧血や口内炎、食欲不振や下痢などを引き起こします。特に妊娠している時期は、血液が薄まり貧血になりやすい状態になっているので、葉酸をしっかり摂ることで自分の体も赤ちゃんの体も守ることができます。

 

●生まれてくる赤ちゃんの先天性障害の予防をする

毎日摂取することで、神経管閉鎖障害のリスクを70%減らすことがわかっています。これは、赤ちゃんの背骨が完全にくっつかない異常のことを言います。この異常によって、「無脳症」「二分脊椎」という重度の障害が出ることがあるのです。

このことから、厚生労働省も葉酸の摂取を推奨しているのです。

 

○無脳症とは

無脳症は頭蓋骨の上部と脳が欠けてしまう、先天性の異常です。これは細胞の発達段階で起こりますが、胎児は成長を続けていきます。脳以外の臓器には異常がないことが多いのです。この無脳症の場合、生まれたあとの生存は難しく、妊娠中に死産になってしまうか、生後数日ほどで亡くなってしまうことがほとんどです。しかし、1年以上生存する赤ちゃんもいることはありますが、このケースは極めて稀です。

妊婦健診のエコーでわかるものですが、これに対しの治療方法は残念ながらありません。

 

○二分脊椎

二分脊椎は脊髄の形成に異常が起きる先天性のものです。これは、背骨の中にあるべき脊髄が骨の外にありそのことによって、様々な症状や障害が引き起こされます。

二分脊椎は脊椎の状態によって「開放性二分脊椎症」と「潜在性二分脊椎症」に分けられます。

どちらの場合も治療法として手術を行うことがほとんどですが、術後はリハビリが必要となってきます。しっかり治療とリハビリを行うことで、成長や発達が促されます。医療機関と協力をしながら二分脊椎と向き合っていきましょう。

 

 

●一日に必要な量

日本産婦人科医会や厚生労働省では、神経管閉鎖障害の約70%の予防効果がみられる量は一日0.4mgの葉酸の摂取を推奨しています。この量とは、ほうれん草にすると約200g、イチゴだけだと約450gです。これだけの量を食べ物から摂ることは難しいと言われていて、サプリで摂取することを推奨しているのです。サプリで摂取する場合、必要な量を確実に摂取できます。また、鉄分やカルシウムといった大事な栄養素を葉酸とともに摂ることができます。他にも、つわりなどで食事がとれない場合でも栄養補給ができます。

 

 

妊娠初期の胎児の細胞分裂はさかんな時期です。この時期こそ葉酸は必要な栄養素となるので、食事も意識して葉酸を摂るようにしましょう。過剰摂取は問題がないと言われています。必要のない分は尿として排出されるからです。葉酸が摂れているのか不安な方はぜひサプリで摂ることをおすすめします。