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音楽業界のこれからを世界の動きから推察する

エンタメ業界は時代とともに激しく移ろっていますが、その影響を非常に受けているのがテレビ業界や音楽業界です。今では「CDは売れない」とか「テレビはつまらない」といった意見が大量にあり、音楽業界は衰退するという意見が沢山あります。いったい「音楽」という商品はどうなっていくのでしょうか。

 

■音楽は時代の被害者なのか?

 

今現在30代の方はCDが非常に売れていた1990年代のことをはっきりと覚えているのではないでしょうか。あの時代はスピッツ・ミスチル・Gray・ELT・X-JAPAN・ポルノグラフィティといろんなバンドやアーティストが大活躍しミリオンセラーも大量に登場します。その当時を生きた方々は音楽CDをかき集めて、MDプレイヤーで聞くためにデータの移し替えも喜びながら行っていたのではないでしょうか。

 

そのように売り上げ最高潮の時代には音楽ソフトの市場が6074億円という驚愕な状況だったのですが、2010年以降からは3000億円を下回り、半分以下にまで縮小していってしまうのです。

 

そのような状況になってしまった最大の原因が、時代の流れと様々な機器の進化にあると言われております。そのことからも、「音楽市場は時代の被害者である」という意見が出ています。

 

■音楽のデータ化と動画投稿サイトの影響

 

時代の被害者としてよく使われるものが、音楽のデータ化と動画投稿サイトYoutubeの登場です。まずデータ化の流れが登場したのが、携帯電話が一気に普及したことにあります。携帯電話という新しいデバイスに対応するために、CDプレイヤーやMDプレイヤーで聞いていた音楽をデータ化して扱うようになりました。

 

この流れによって、音楽はCDといったモノとして扱うのではなくデータとして扱うことが当たり前になってCDが一気に売れなくなります。ここから、音楽を再生するデバイスが携帯電話やiPodが主体となり、例え新曲が出たとしてもCDを購入せずにデータとして購入したり、データをコピーすることが当たり前のようになります。

 

データとして扱っていた音楽が今度は動画投稿サイトが登場することで、無料の音楽が大量に増えてしまって、一部の方からは「音楽は無料で手に入れる」といった行為が当たり前の時代に突入してしまいます。こうなってしまうとフルプライスのCDは購入される機会が激減し、データとして売られていたものを購入する人すら減少してしまいます。

 

これらの影響によって、音楽を使って稼げる時代が終わってしまったと多くの方が嘆いてしまうようになってしまいました。

 

■音楽を売る側にとって最悪の時代なのかもしれない

 

音楽を飼っていた側の人間からすると、出費を減らせるのは大歓迎でしょうが、音楽を提供する側からすると、CDという媒体でも売れなくなり、データとしても売れなくなって、さらには無料配布されるようになってしまったという悪夢のような時代と言えるかもしれません。音楽が無料コンテンツになってしまう時代ではそれ以外の何かで収益を得る方法を見つけるしかないということです。そのため、ファンを大切にするバンドやアーティストが売れる時代に突入するのではないでしょうか。