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不動産

平均的な相場の利回りと利回りの高い物件の条件

不動産投資で成功するためには利回りに関して正しい理解が必要です。ここでは、利回りについて、表面利回りと実質利回りの違い、高利回りを維持するコツについて紹介します。

利回りについて

一般的な利回りは、まず分配金から税金を引いて投資元本で割ります。この計算で求めた値を運用年数で割って100をかけて求めます。

A:分配金

B:税金

C:投資元本

D:運用年数

計算式

((A-B)÷C)÷D×100

1000万円を株で購入し、3年間運用した結果300万円の分配金を受け取り、最終的に購入した株を1300円で売却したとすると、総利益は600万円、一年あたりでは200万円の利益となり、利回りは20%です。

表面利回りNOI利回りの違いとは

一般的によく言われている利回りは上記で紹介した通りですが、不動産投資では、表面利回りとNOI 利回りが指数としてよく使われています。

表面利回りとは

不動産物件の価格や購入後の収益も、立地や物件の広さ、築年数などの条件で違ってきます。この条件によって家賃を高くすることもできますし、低く設定する必要が出てくるケースもあります。

物件選びではこれらの条件を精査する必要があり、初心者では他の物件との比較や検討が難しいと感じます。この物件選びを分かりやすくした指数の一つが表面利回りです。

この表面利回りは、一年間の家賃収入を物件の購入価格で割って100をかけて求めます。

NOI利回りとは

表面利回りよりも、より厳密な指数を求めている人に最適なのがNOI利回りです。

計算式

A:一年間の満室家賃収入-1年間の維持管理費

B:物件の購入価格+購入時にかかった諸経費

A÷B×100

この指数には、表面利回りには含まれていなかった諸経費なども入ってるので、より現実的な物件の評価をすることが可能です。

利回りの相場

不動産選びではNOI利回りが重要な指数ですが、利回りを決定づける要因は、物件の価格と家賃です。

この物件の価格と家賃は、物件がある地域の相場、需給状況、利便性、立地、築年数、物件の状況によって大きく変動することから、利回りもこれらの条件で変わってきます。

ただ、高利回りだからといって即買いしても良いわけではありません。都心部であれば、入居者が集まりやすいので、低い利回りでもしっかりと収益を得ることができます。地方では、需要が低いために高利回りでも経営が厳しくなることも多いです。

データを収集して平均的な数値を導き出す

相場は、その地域のデータの収集、似たような都市のデータを収集して比較することで確認することができます。政令都市では5%台で推移し、地方ではこの数値よりも大きくなる傾向があります。

都市部での区分マンションの平均利回り

不動産投資では区分マンションに投資する人が多いです。新築では、4%後半から5%前後、築20年までの中古物件であれば5%から6%半ば、築20年から35年の中古物件では7%から10%が平均利回りと考えておくと良いでしょう。

戸建て物件での平均利回り

戸建て物件では、新築で5%から6%前後、中古物件で6%から8%程度が平均利回りです。

首都圏と地方とでは利回りが違う

東京・大阪・名古屋の3大都市の平均利回りは10%以下となりますが、東京23区では4%台の物件もありますし、丸の内・日本橋は3%前後です。入居者が集まりやすい都市部は、入居者に困らないため、資金的に余裕があればこれほどの好条件はないと言っても良いでしょう。

地方の平均利回り

地方の平均利回りは、12%程度と、都市部と比べればかなり高いです。利回りは高いですが、都市部と比べて入居者が集まりにくく、人口減少も進み、入居者が見つからないケースも多いことから、家賃は低めに設定する必要があります。

民泊が周りに与える影響

民泊に物件を転用するだけで高利回りが期待できることから、切り替えを検討している人もいるでしょう。 しかし、賃貸契約に転貸禁止としているところが多く、オーナーに無断で民泊に利用したことで契約解除を求められることもあります。オーナーが認めても、利 用者のマナーが悪ければ、周辺住民からの反対運動によって民泊の継続が困難になるケースもあるようです。高利回りが期待できる民泊ですが、リスクも考慮す る必要があるでしょう。

新築と中古とでは利回りの考え方が異なる

新宿の場合には物件を購入するのに多くの費用が必要になりますが、

・家賃設定を高くすることができる

・維持費や修繕費が抑えられる

・金融機関からの融資を受けやすい

・転売で大きな利益も期待できる

・減価償却期間が長い

などのメリットがあり、利回りが低くでも十分な収益が期待できます。

中古物件では、いくら利回りが高くても投資に不向きな物件も多いです。

・築年数が古く多くの修繕箇所がある

・重要が低い地域の物件

・駅から距離があり利便性が良くない

・物件の周辺に騒音などの問題がある

中古物件では、上記のような条件に当てはまらない物件選びが大切です。

高利回りを維持するコツ

今まで紹介してきた通り、高利回りだからといって良い物件とは限りません。しかし、利回りが高ければ収益が向上することも確かです。ここでは、高利回りを維持するコツを紹介します。

コツとしては、

・探さなくても安定して入居者が期待できる物件を選ぶ

・十分な利益が得られるように返済負担を考慮したローンの組み方を考える

・借地権物件、管理が悪い物件、 駅から遠い物件、事故物件、転売しにくい物件を避ける

などがあります。

NOI利回りを活用しよう

利回りで物件を評価するには、NOI利回りが有効です。しかし、この指数を正確に求めるためには、経験やスキルが必要になります。初心者の方は、信頼できる不動産のプロに相談することも大切です。

まとめ

利回りを正しく理解することで、良い物件選びが可能になりますし、経営や売却の際にも役立ちます。そのために重要な指数となるのがNOI利回りで す。ただ、知識が足りないことで、危険な物件を購入する羽目にもなるので、十分なスキルが身につくまでは、信頼できるプロに相談をして投資をすることが大 切です。