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海外派遣看護師として働く方法

海外派遣看護師というと、読んで字のごとく海外で働く看護師のことです。しかしツアーナースのように海外旅行に同行するものではなく、日本から海外へ派遣されて働く看護師のことを指します。

ボランティアとして「国境なき医師団」や「青年海外協力隊」などに参加して、海外で医療や看護を学ぶという方法もあります。また日本赤十字社ではボ ランティアとしてではなく、実際に海外で活躍できる看護師を育成するための支援も行っています。共通しているのは、一定の研修を受けたうえでの参加とな り、どれもある程度の語学力がなければ参加できないということです。

海外派遣看護師の派遣先は主に発展途上国であることが多いのですが、それだけではなくアメリカやイギリスなどの先進国でも看護師不足は深刻な問題として需要があります。

発展途上国では伝染病の予防や治療がメインとなることが多く、紛争などで負傷者の多い地域では外科的な処置も多く予想されます。どこの国にせよ、その業務内容は激務であり、精神的にも肉体的にも負担は大きいでしょう。

また看護を提供することだけではなく、現地スタッフへの教育や指導も業務に含まれます。現地の医療水準を少しでも高めるための働きかけも重要な任務となっているのです。

海外派遣看護師になるためにはなんらかのボランティア団体に参加する必要があります。

日本で主に活動されている団体をいくつかご紹介しましょう。

・国境なき医師団

独立・中立・公平な立場で医療・人道援助活動を行う民間・非営利の国際団体です。主な派遣先はアフリカ・アジア・中東・中南米で、派遣期間は様々であり選ぶことはできません。2年以上の臨床経験があることが応募条件となっており、給与は15万円程度です。

・青年海外協力隊

独立行政法人国際協力機構(JICA)が実施している活動の一つで、20~39歳の若者を対象としています。発展途上国からの要請により、現地での 課題解決に貢献することを目的とした活動を行っています。派遣先を選ぶことはできません。健康診断の結果が選考に大きく影響するため、健康であることは必 須条件です。また給与としては月55000円が日本の口座に振り込まれ、それとは別に現地での生活費は支給されます。

・日本赤十字社

紛争や自然災害により支援を必要としている人々への救援を目的とした活動であり、ボランティアとしての派遣は行っていません。現地でプロとして即戦力として活躍できる人材を派遣しています。

そのため事前に独自の宿泊研修に参加する必要があります。前述したとおり、ボランティアではないため初任給は17.2万円で年2回(4.15か月分)の賞与もあります。

ボランティアではなく、自身のスキルアップのための海外留学を目的とするなら、海外研修制度を利用する手段もあります。病院に旅費を負担してもら い、給与をもらいながら海外の最新医療や看護を学ぶことができます。そのため派遣先はアメリカやドイツなどの先進国であることが多く、発展途上国とは学べ る内容も異なってきます。

どちらにせよ看護師として大きなスキルアップができることは間違いありません。その分体力も精神力も必要ですが、きっとその後の人生を変えてしまうような出会いもあるかもしれません。