同じ派遣でも、一般職の派遣と看護師の派遣では、同じ「派遣」という雇用形態でもその実情に大きな違いがあります。
一般的な派遣は人材のほうがあまりがちで、特殊なスキルや能力がなければなかなか求人が見つからないということもあり得ますが、看護師の派遣は人材不足が基本であり、求人は豊富にあります。また看護職自体の専門性が高いため、そのニーズも高くどんな職場でも活躍できます。
従来では正規雇用が最善とされていましたが、最近では看護師は派遣として続けていく人や、正規雇用から派遣に働き方を変える人も増えています。ライフスタイルが多様化してきたことにより、条件次第では正規雇用として働くよりもメリットが多い場合があるからです。
しかし派遣であるため職場を急に変わるなどのデメリットももちろん存在します。それでも一般の派遣に比べれば求人は豊富にあるため、比較的安定した雇用状態を維持できます。
派遣看護師として働くためにはある程度の知識や経験が必要となります。前述したように人材不足であることが前提の求人であるため、即戦 力としての活躍が期待されるからです。未経験でもOKという求人も中にはありますが、なかなかそれでスキルアップしていくことは難しいでしょう。
まずは正規雇用として教育制度の整った病院などで経験を積んでいれば、その後派遣として自由に働くことが可能でしょう。派遣看護師は様々な現場を経 験するため、自分の持っている技術を活かすこともさらに磨くこともできます。また看護師特有の人間関係の悩みや職場のしがらみにとらわれることなく、自分 がなりたい看護師像を目指すこともできます。
派遣看護師にはさまざまメリットはありますが、なんとなくで派遣を続けていくのはあまりおすすめできません。看護師という職業は単に仕事というだけ でなく、自分自身の人間的成長も促されます。なりたい看護師像というのが誰しもあったと思います。派遣では求人を自ら選んでいくため、目指す先が見えてい ないと、今自分がしていることが本当に最善かどうかわからなくなってしまいます。正規雇用だとしても目的がなければ同じかもしれませんが、それでも研修な どでその目的が見つかることもあります。
派遣看護師として働くなら、まずは自分がどんな看護師になりたいのか、どんな看護師でいたいのかという点を明確にして、そのためのさらなる経験となるような働き方ができるといいですね。
