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大谷のストレートはすごくない理論って何?

2016年日本球界最速の165kmという恐ろしいストレートを披露した日本ハムの大谷翔平選手ですが、そのストレートに対して懐疑的な声というのはネット上でもよく流れてきます。いわゆる、彼の実績に対する「アンチ」のようなコメントで流れることも多いですが、この情報の根拠とはいったい何なのでしょうか。

 

■おそらくは野村克也氏が発端

 

日本球界最速の165kmのストレートというのはもはや規格外で、通常のピッチャーよりも20kmぐらい早いものとなっております。それでもそのストレートに対する評価というのはネット上だとそんなに高くないのです。

 

色んな説がありますが、おそらく最も有力なのがとあるテレビ番組で野村克也氏が「163kmも出てるのに空振りが取れてない、質の悪いストレート」といった言葉を発したのが原因だと思います。そのことから、大谷投手のストレートは「ただ速いだけ」という理論が加速したのです。

 

実際に、そこまでの速度が出ていないストレートだったとしても三振を取っている投手はたくさんいます。この野村氏の言葉に乗っかるように、速さが全てではない意見が沢山出るようになったのではないでしょうか。

 

■空振り率ランキングでは2位

 

個人的にはそれは間違いだと思っております。実際にデータ的なものだと昨年のストレートの空振り率ランキングでは和田毅選手について2位の11.3%となっており、速いだけという意見はこの時点で的外れなのです。

 

実際のテレビ番組とかで、大谷選手のストレートが捉えられているシーンのみ抽出することがありそのことから、「実は速いだけ」といった意見が出やすい環境を助長しているのではないでしょうか。

 

たしかに、最近の野球データ論では急速ではなく回転数に注目がいくようになっており、より回転がかかる球を投げられる投手のほうがすごいという理論が出始めております。今まで数字で見ることができなかった部分が様々な分野でメスが入るようになり、立証されるようになってしまったので、無視できないものとなってきつつあるのです。

 

■伸び率を高めるためにオーバースローにするという意見もある

 

とある番組では、よりヒットを打たれないようにするためには、球の回転をできる限り縦回転にするためにもオーバースローにしたほうが良いと述べていたものもあります。阪神で今も現役投手として活躍している藤川球児選手のような投球フォームです。

 

あの投げ方に近いほうが、ホップアップしやすくなりますし、球の出どころも見えにくくなるのでよりストレートで三振が取れるようになるだろうと述べておりました。ただし、速度を出しやすいのがスリークォーターのフォームなので、オーバースローにもし投げ方を変えてしまった場合は急速が落ちるだろうと指摘されておりました。

 

投球フォームなどの改造について素人が意見を述べることすらおこがましいと思いますが、それほどまでに多くの方々が注目されている選手なのです。ただ、個人的にはっきり言いたいことは、彼のストレートは十分三振が取れているので、今のままでもものすごい恐ろしさがあるものだということになります。