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パワハラのない職場を目指す方法

はじめに

昨今「パワハラ(パワーハラスメント)」という言葉をよく耳にします、この言葉を自分に当て嵌めて「これはパワハラだ」と判断するのは中々難しい事でしょう。

職場や職場で形成された人間関係により、上の立場の人間から受ける「人格・尊厳を傷つけられる。立場や職権を行使し業務外の仕事を強制される行為」がこれにあたります。

今回は看護師のパワハラについて、そして対策などをお話しします。

看護師Aさんが受けたパワーハラスメントの一例

私は正看護師です。長期育児ブランクを経て、55歳にて精神科病棟へと復職しました。

私の配属先の病棟には、長く勤めている主任の方がいて、何故か入職当時から私を嫌っている様子ですた。

「トイレ掃除してきて」と、雑務を押しつけられ看護業務には関わらせては貰えず、「ブランクもあるし、ここでは新人。新しいルールに従おう」と、ト イレを掃除していると私に気がついた用務員さんが「俺がやっておくよ、看護師さんはこんな事しなくて良いんだよ」と声をかけてくれました。

その用務員さんが退社した後「用務員さんに文句言われたじゃない!」と私を怒鳴る事もありました。

さらに、主任さんは私にだけ仕事の割り振りがおかしい事も日常でした。

新人だから仕方ない、仕事に慣れれば同じ様に扱ってくれるだろうと思っていました。

しかしある時、周りの皆さんから「〇〇さん、『主任からパワハラ受けています』って師長に相談した方が良いです」と言われた時に初めて『これがパワハラなのだ』と気がつきました。

皆さん曰く、私が入職する前に「今の主任は准看護師だから、今度入職する正看護師さんが主任になった方がいい」と師長や院長が盛り上がっていたそうです。

そんな敬意もあり、主任は私に嫌がらせをしていたのでは無いかという話です。

主任さんは10年以上勤めており、新人看護師が入職するといじめ倒して一年足らずで追い出してしまうそうです。

この問題を表面化すると主任さんから恨まれそうですし、その後の事を思うとどうすれば良いのか分かりませんでした。

解決策

上記の看護師さん(以下Aさん)はその後、周囲の方々の勧めもあり、師長に相談したのですが、師長はすでにこの件を承知で見て見ぬフリをしていたらしく解決出来ませんでした。

「私が我慢すれば」と耐えていたAさんでしたが、その後入職した新人看護師さんも同様にパワハラを受けて、主任さんのやり方のせいで正看護師主体な仕事が行えない事のしわ寄せが患者さんへ向かっている現実を知り、看護部長へ相談する決心をしました。

現場には殆ど以内看護部長は師長からの報告で現場の話を聞いていたらしく、Aさんの報告に驚き院長と共に病棟スタッフを調査をし、パワハラを行っていた主任さんを別病棟へ異動させる事になりました。

主任さんはかなり抵抗したらしいのですが、異動先では自分の好きに出来ない環境に不平不満を撒き散らし、その後長くもたず退職したそうです。

Aさんは病棟主任となって雰囲気の良い働きやすいチームを目指して頑張っています。

パワハラをなくすために

厚生労働省が行ったアンケートではパワハラ被害者の半数近くが「何もしなかった」と言い。

パワハラ加害者は、「自分の行動はパワハラだ」と自覚していないそうです。

こうした事例は一体どのように防止すれば良いか、対策を少し挙げてみたいと思います。

1:パワハラに関する研修義務化し、院内の価値観をリセットする。

2:相談窓口を設置し、職場に逃げ道を作る。

3:長期間同じ人員配置をしない。

4:就業規則の明確なパワハラ対策・防止の名言。

などです。

パワーハラスメントは業務の妨げになるのは勿論、メンタルヘルスに甚大な影響を及ぼします。

職場パワハラの改善を目指し、何かに躓くようであれば労働基準監督署に連絡し相談してみると有効な手が見つかるでしょう。

看護師という職業は命と人との関わりが強く深く、緊迫する仕事が多いです。

こういった職場環境の改善は人材の定着率もあがり、技術向上も見込めます。

「自分が我慢すれば済む」「仕方ない」ではなく、今後の為、より良い職場へと変える為に一歩踏み出すべきモノだと言えます。

その為にも、パワハラ被害者を守る・支える誰かの、あなたの力が必要になるのです。

※参考:厚生労働省 http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/