お腹に宿った赤ちゃんは、十月十日お母さんの中でしっかり時間をかけて育ちます。しかし、正期産である37週から42週よりも前に生まれてしまう早産や、生まれる一歩手前の切迫早産になってしまう妊婦さんもいます。切迫早産とは一体どのようなことなのでしょうか。
●切迫早産とは
早産は妊娠して22週から36週6日までに出産することを言います。切迫早産とはこの一歩手前の状態を言います。早産は日本の全出産のうち約6%といわれています。今では医療が進歩しているため、早産で生まれても元気に育つことがあります。しかし、お腹で育つはずの時間に外に出てしまうということは、赤ちゃんにとってリスクがあるものです。
●早産で生まれた場合の生存率
22週・・・30%~40%
23週・・・50%
24週・・・80%
25週・・・85%
26週・・・90%
27週・・・90%以上
28週以降・・・95%以上
このようになっているので、いかに在胎週数が大事なのかがわかります。また、在胎週数が短いと各器官の発達や機能にも大きく影響が出ることがあります。
●切迫早産の兆候
早産にならないためにも、切迫早産の兆候を知っておくとすぐに病院に指示を仰ぐことができます。
・下腹部が痛いときや背中が痛いとき
しばらく横になって休んでいるのに、痛みがおさまらない、または強くなっていく。こんなときは注意が必要です。もしかしたらそれは子宮収縮が起きているのかもしれません。
・お腹の張り
お腹の張りは出産のときに最初は10分間隔で、それがだんだんと短くなり出産ということになります。または、動きすぎたときや疲れがたまっているときになんか張るな。。。と感じたことも妊婦さんもいると思います。この張りは出産のとき以外に長く続くことは良くありません。安静にしていても規則的に張るようなことがあれば注意が必要です。
・出血
出血は何らかのトラブルの可能性があります。なので、出血があった場合は、色や量、どのようなものなのかを見ておく必要があります。
・破水
破水してしまった場合はほとんどの場合が1週間以内に出産につながることが多いです。破水をしてしまうと、羊水に雑菌が侵入しやすくなってしまうので、早い段階で破水してしまうと大変です。
これらの兆候が見られたときには、すぐに産院に連絡をして指示通りに過ごしましょう。たいていの場合がすぐに病院に行くことになります。
●切迫早産と診断されたら
まずは安静にすることが大切です。安静のレベルは産院の指示に従いましょう。入院レベルのときもあれば、自宅で家事は任せて寝ておくようにと言われることもあります。またくするを服用することもよくあります。張り止めや子宮収縮抑制剤などが処方されます。指示に従い服用しましょう。
切迫早産と診断されれば不安になります。しかし、切迫早産だったけど予定日まで生まれなかったということもあります。まずは、切迫早産と診断されたら安静にすることが第一です。一日でも長くお腹にいてもらうよう、無理はしないようにしましょう。